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Manom Jewellery

-Tales of Love-

 

- ここではないどこかへ、あなたを導くJewellery -
日本人デザイナーMayoによるジュエリーブランド“Manom Jewellery”。
オートクチュールドレス製作を学んでいたMayoは、2007年イギリスに渡りジュエリー制作を始めました。
彼女の紡ぐ物語や想像世界を落とし込まれたジュエリーは、すべてロンドン南東部のMayoのスタジオで1点ずつ愛情を込めて手作りされています。

今回は、Manom Jewelleryのブランド背景にフォーカス。
デザイナーのMayoさんへ、ブランド立ち上げについてや、ロンドンに移住してのものづくりへの想い、
そして、今回roomsSHOPのために制作いただいた愛を称賛するロマンティックな1点ものコレクション”Tales of Love”についてインタビューいたしました。

Manom Jewelleryの世界が生まれるアトリエやイギリスの風景の写真と共にお楽しみください。

・それでは早速、Manom Jewelleryのブランドを立ち上げたきっかけを教えてください。

『きっと可愛い!』と思ったら形にして見てみないと気が済まなくて、あれもこれもと作ってみるうちに、気がつけば作品がたくさんできていました。
渡英してから長くイギリスのジュエリーブランドでデザイナーとして毎日楽しく仕事をしていましたが、自分らしい世界観の中でのアイデアを形にするスペースも必要だったんだと思います。
当時の職場にはパートタイムで働きながら自身の活動をしている人も多くて、クリスマスマーケットに一緒に出店させてもらったり、初めは作品集のつもりでウェブサイトを設立したりするうちに少しづつブランドとしてのアイデンティティーが出来上がっていきました。
もともとは自分のためだけの活動でしたが、見ていただいた方から嬉しい反響をいただき、偶然と縁が重なってスタイリストの方に使用していただいたり、雑誌に掲載してもらえたりという時期があり、そういったことが背中を押してくれたかなと思います。
特に三日月のピアスが私の気持ちよりも一歩先を歩いてブランドの本格スタートまで導いてくれました。

・日本からロンドンへと移住した経緯は?

子供の頃から洋書の絵本や児童文学が好きで、他の国の暮らしに興味がありました。
日本の外の世界のことを知りたい、行ってみたいという願望は強かったと思います。
学生の頃はヴィンテージの洋服や雑貨などが大好きで、西洋の古いものに魅力を感じていました。
何度かイギリスを訪れるうちに、自分の ’’好き’’ がそこら中に溢れているのを実感して移住が目標になりました。
他のヨーロッパの国でもとても感銘を受けましたが、
イギリスを訪れる機会が他の国よりも少し多く、素敵な思い出が沢山できたことと、
英語なら少しは馴染みがあったので、あまり深く考えずにイギリスを選びました。

最初はワーキングホリデーという一年限りのビザで渡英しました。
こんなに長居するつもりはなかった(というかそんなに先のことはそんなに考えていなかった)のですが、
色々としっくり来てしまい、情熱の注げるお仕事と巡り合えたり、大切な人々との出会いがあったりして、すっかり長居しています。

アトリエスペースは自宅の一室

実用的なものの隙間に目の保養になる思い入れのある可愛いものたちが置いていますとのこと

・代表的なコレクションでもある”The Story of the Sun and the Moon”はMayoさんが考えたオリジナルのストーリーから誕生しましたが、
改めてManom Jewelleyはどういった世界観から生まれたブランドでしょうか?


主にヨーゲルヘープという架空の森をテーマにして作品づくりをしています。
そこは森の住民たちと変わった訪問者で繰り広げられる不思議なおとぎ話の舞台です。
毎日とっても忙しく目まぐるしく日々が過ぎていく中で、ホッとしたり、ぼーっとしたり、ちょっとデイドリームにお出かけすることって忘れがちだと思うんです。 手に取っていただいた時、身に付けていただいた時に、ジュエリーの中に詰まったおとぎ話の世界に迷い込むような、小さな女の子だった頃からの『大好きなもの』を思い出してワクワクが弾けたり、ほっこりしたり、少し時間が止まるような、空想の世界の扉を開けるきっかけになるような、
そんな時間がお届けできたら素敵だなと思って一点一点心を込めて作っています。

Mayoさん著の絵本「The Story of the Sun and the Moon」

・今回roomsSHOPの為に制作いただいた1点ものコレクション”Tales of Love”の特徴やエピソードを聞かせてください。

もともとはラバーズアイジュエリー(Lover’s Eye Jewellery) というアンティークジュエリーにとても魅力を感じて、その現代版を作り始めたのがきっかけです。
18世紀末から19世紀にかけてイギリスの貴族の間で流行したジュエリーで、
大切な人の目のポートレートを愛のしるしとして身に付けていたようです。
それをきっかけに愛を賞賛するロマンティックなコレクションが作りたくてTales of Love のシリーズが始まりました。

今では色々と派生して、モチーフもどんどん増えています。
恋人同士の愛にこだっているわけではなくて、友情だったり、親子愛のお話を思い描きながら作ることもあります。
Tales of Loveシリーズでモチーフにされている目はヨーゲルヘープの森に住む魔女の目です。身につける人の本当の魅力を見透かす賢い目です。
自身に対する愛のしるし、セルフラブを高めるお守りのようなイメージで作りました。
英語で「すごくすごく大好き」という感情を表す時に‘’Love you to the moon and back’' と表現することがあります。
可愛くて、大きな愛を感じて、大好きなフレーズです。
そんな大きな愛情を込めて月のモチーフを使うこともあります。

具体的なおとぎ話を想像しながら描くこともあるし、ヨーゲルヘープの景色を想像して、住民を描いたり、二つ寄り添って育つお花やキノコをモチーフにすることもあります。
月や太陽や雲など、空のモチーフも大好きなのでよく使用します。朝も夜も明るい時も暗い時もいつもそばに。
手に取っていただけた人それぞれのお話を思い描いていただくのもすごく楽しいなって思います。

共通の趣味がお花摘みなうさぎの夫婦、
カエルでいたい王子様のお話、
仮面舞踏会へ行く猫(タイトルの’’Mewsquerade Ball’’ はマスカレードならぬミャスカレード。ダジャレです!)、
満月に恋するキノコの話、
待ち合わせに遅れまくるカタツムリの話。
夢見るさんと知りたがりさん、
…時間をかけて細かい作業をしてる間に、そういったお話を妄想するのはとても楽しいです。
一点一点にそれぞれのラブストーリーを注ぎ込むようなつもりで小さな絵を描いて作品を仕上げています。

・制作の合間のリフレッシュ方法はありますか?

木が好きなので定期的に木を見に行きたいです。
ちょうど郵便局へ向かう道中に家の裏の丘を通るのでとてもよいリフレッシュになります(夕暮れ時になりがち)。
週末に少し遠出して自然に触れられるとなお良しです。作業場には一人でいることが多いので、なりふり構わず歌って踊って過ごしてパワーチャージすることもあります。
ご褒美に美味しいご飯と美味しいお酒を堪能しに行くのも必須です。
時間と予算に余裕があればできるだけ旅行に行きます。
知らない土地を歩いて、その地域に住む人々と触れ合うと心にエネルギーがたくさん流れ込んでワクワクが充電できます。
ヨーゲールヘープの森にもたくさんのお話が飛び込んできます。

・今後制作してみたいアイデアや挑戦してみたいことはありますか?

Manom Creationsとして世界観やストーリーテリングに焦点をあてた活動をもっとできたらいいなというのは常にあります。
取り掛かりたいおとぎ話がいくつもあります。
Manom Jewelleryでは、純金と天然石を使ったファインジュエリーと、今まで作って来たものよりも大ぶりなジュエリーに挑戦してみたい♡
個人ビジネスとしては引き続き、自然環境や人々への影響を配慮しながら活動をしつつ、
心とのつながりを大切にした作品をお届けしていきたいと思います。

彫金をするスペース

 

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