より良い社会を目指し活動する、アルゼンチン発エシカルブランドをご紹介




アルゼンチンの首都「ブエノスアイレス」。ヨーロッパ的な美しさと南米らしいフレッシュなカラーリングの壁が特徴的で、南米のパリとも言われるこの街は、2001年に起きた財政破綻により、現在に至るまで不安定な経済状況にある。
そんな中、Juana de Arcoをはじめ多くのデザイナー達は失業者達に仕事を分け与え、より良い社会環境を目指して活動してきた。この地に降り立ち感じるのはその名のとおり、彼らの持つブエノス(良い)なアイレス(空気)。掲げるコンセプトは別々で一見交わらないような作品も、不思議な一体感を持つ。そのパッションが得も言われぬ力強さを放ち、私たちを魅了し、より良い生き方を教えてくれるようだ。
そんなブエノスアイレスの今を感じられるブランドが、8月13日(火)よりPOP UPにて登場する。
ぜひこの機会に「Que Bueno? BuenosAires(なんて素敵なブエノスアイレス)」に触れてほしい。

(アッシュ・ぺー・フランス ラテン事業部 今井清貴)




MEET UP ARGENTINA POP UP SHOP



期間 8月13日(火)~8月29日(木)
場所 destination Tokyo

デザイナー来日パーティー
8月24日(土) 17:00〜19:00
アルゼンチンより3ブランドのデザイナーが来日いたします。
BAUMM(Lucas Desimone)、CHAIN(Lucía Chain)、Chicco Ruiz(Lourdes Chicco Ruiz)

※9月4日(水)~9月6日(金)のrooms39にも出展決定!

Juana de Arco(ホォアナ デ アルコ)


デザイナー : Mariana Cortés



ブランド名はスペイン語で「ジャンヌ・ダルク」を意味する。デザイナーのマリアナは、2001年の経済破綻で真っ先に活動を始めた先人的な存在。自らのブランドを手がける傍ら、ソーシャルプロジェクト「Proyecto nido(プロジェクト・ニド -鳥の巣の意-)」を立ち上げ、自国の失業問題、若手アーティストの育成や村おこしなど、アートとデザインの力で様々な「救出」活動を行ってきた。無駄なく生地を使えるようにと細かなパーツの組み合わせで作られたホォアナの服は、1点物の価値とエコロジーのマインドを兼ね備えている。また、パラグアイの伝統工芸「ニャンドゥティ」のパーツを使うなど文化の伝承も行い、まさに今のブエノスアイレスを先導するジャンヌ・ダルクの名に相応しい存在だ。

資源の無駄を極力避ける生地の活かし方や、失業者支援に対するホォアナの取り組みは、地球環境の改善や社会貢献に繋がるアクションという概念を持つエシカルの視点から見ると、正にど真ん中。アッシュ・ぺー・フランスの「元祖エシカルブランド」と言えます。

(アッシュ・ぺー・フランス エシカル事業部 部長 坂口真生 以下Mao)


 
 
 

Tramando(トラマンド)


デザイナー : Martin Churba

ホォアナと同様にアルゼンチンのファッションシーンをリードしてきたマルティン。彼も2001年の経済破綻の折、失業率や労働条件の改善、仕事の価値の平等化、デモの新しい抗議の形の提案などを目的に、ブエノスアイレス郊外の、より貧しい市の中の一つであるLA MATANZA(ラ・マタンサ)で行われたプロジェクトに参加。新作の2019年秋冬コレクションでは、現在なお続く経済状況をテーマにしたコレクション「ホームレス」を発表し、社会情勢に一石を投じる。

デザインや素材から発せられる独自性とメッセージ性の強さは、マルティンが人生の中で経験してきた価値観や思いが強く反映されているよう。この世代のクリエイターの多くがエシカル(サステイナブル)な要素を当たり前に取り入れていることは、アルゼンチンという国の歴史や社会情勢が大きく関連していると感じます。

(Mao)
 
 
 

Baumm(バウム)


デザイナー : Lucas Desimone

デザイナーのルーカスは走行時間が300時間を過ぎたパラグライダーの生地が、安全上の都合でまだ使えるにも関わらず廃棄処分されることを知り、空の男のロマンとも呼べる300時間のストーリーを持ったこの素材に魅力を感じ、ブランドのメイン素材として愛用するように。拠点は学校の跡地を改装したアトリエ。そこではまるでモンマルトルの洗濯船のようにデザイナー達が一緒に活動し、ペットボトルキャップやダンボールなど、廃材がアラジンの洞窟の宝の山のように並べられ、各々自由に使って制作をしている。本来なら捨てられてしまうものから、子供のようにピュアな気持ちで出来たデザインの力により、100の価値を生み出す彼らのパッションで溢れ、まさに今のブエノスアイレスを投影した心地の良い空気に包まれる。

使用可能な生地が廃棄される前に再利用する事を「アップ・サイクル」と呼びます。価値が無くなったものを、新たに使い途を創ることで価値を向上させる=アップさせる、という意味。バウムのバッグやアトリエからは、自由な感性やライフスタイルを感じますね。

(Mao)

Chain(チャイン)


デザイナー : Lucía Chain

アルゼンチンのファッションシーンのこれからを担う第二世代。彼女のアトリエは、園芸家の父親が大事に育てた緑に囲まれた自宅の上にある。小さな夢を沢山集めてできたようなこの素敵な空間で、彼女は国のプロジェクトとして近隣に住む失業者を集め、直線縫いから始めて職業訓練を行った。作品はすべてそこで実力をつけたお針子とデザイナー自身の手によって縫製から、染色、フィニッシュワークまで一貫して作られる。素材は手織りで作られたアルゼンチン産。中には40年以上前に作られたデッドストックの生地もあり、そこにビーツやマテ茶など、植物染料を使った染色が施され、独特で優しい雰囲気が感じられる。
チャインから感じるのは、日本の地場産的な雰囲気。家族や地域に伝わる伝統技術や素材をリスペクトし、そこに現代風アレンジを加えるモノづくりからも、日本に通じるクリエイションや美意識を感じます。

(Mao)

 
 
 

Chicco Ruiz(チコ・ルイス)


デザイナー : Lourdes Chicco Ruiz

パレルモ地区に、湾曲した切り株の什器や、生の植物で作られた壁が特徴的な店を持つチコ・ルイス。シューズをメインとした作品は全て、ジビエにも似た精神を投影したコンセプトにより、畑を荒らして狩られた猪や食用の牛、羊やヤギなど、物を作るために狩られた動物は決して使用せず作られている。時には彼女の娘の切った髪を使ったアクセサリーも!制作のタイミングでたまたま手に入った素材のみを使うため生産数もとても少なく、全て自身の手によって作られ、1点物に近い価値を持った作品が生まれる。ヒールに扉のついたシューズなど細部までこだわり抜かれ、ストーリー性豊かなデザインが魅力。

エシカルやサステイナブルのムーブメントの一つに「アニマル・ウェルネス(動物福祉)」があり、フェイクレザー利用の徹底や、動物実験をしない製品開発の重要性などを発信しています。チコ・ルイスの物作りはそういった一面も含みつつ、自然共生的な考え方なども合わせ持つ新世代クリエイターだと思います。

(Mao)