ethical_H.P. FRANCE


アッシュ・ペー・フランスのサステイナブルな取り組み



ファッション・アパレル業界が排出するCO2の量は、石油産業に次ぐ第2位だということは最近広く知られています。急速なグローバリゼーションと経済発展による大量生産・大量消費・大量廃棄という、一見わたし達には便利で快適な暮らしを提供するシステムが、一方で自然環境に多大な負荷を与え、社会経済システムと自然環境のバランスを崩していることに他なりません。
“エシカル(Ethical)”とは、地球環境の改善や社会貢献に繋がる行動や選択をする考え方や行動を意味するキーワードとして広がりつつあります。アッシュ・ペー・フランスのエシカル事業部では、多様なエシカル・プロジェクトを通し「気づきの連鎖」を創ることをミッションとして取り組んでいます。

下記でご紹介する2つのブランド、Juana de ArcoとOSKLENはアッシュ・ペー・フランスが海外で出会い、日本で長く紹介し続けている”元祖”エシカルブランドです。これらのブランドは、エシカルやサステイナブルという言葉が日本で知られるずっと以前から、ファッションを通じた社会問題や環境問題に取り組んでいます。SDGsやサステイナブルに脚光が浴びる今こそ、改めてそれぞれのブランドのサステイナビリティ(エシカル)をご紹介すべきでしょう。


Juana de Arco(ホォアナ デ アルコ)




アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれのポジティブでキュートな色使いが特徴的なJuana de Arco。ランジェリーやヨガウエア、クッションなどのインテリアから、レディースコレクションからリラックスウエアまで幅広いラインアップのライフスタイルブランドです。
破綻した経済状況の中で、仕事を作ることで家族や地域の人々に貢献しようと立ち上げたブランドは、今では遠く離れたこの日本の地でも多くのファンを獲得しています。地球環境の改善や社会貢献に繋がるアクションを選択する、という概念を持つエシカルの視点からすると、ホォアナの活動は正にエシカルど真ん中、と言えます。資源の無駄を極力避ける生地の活かし方や、失業者支援に対する取り組みなど、ホォアナはアッシュ・ペー・フランスにとってまさに「元祖エシカルブランド」でしょう。
 
PROYECTO NIDO(プロジェクト•ニード)

Juana de ArcoのデザイナーMariana Cortes(マリアナ・コルテス)は、デザイナーである傍ら、Proyecto nidoというソーシャル・プロジェクトも立ち上げ、自国の失業・経済問題、若手アーティストの育成、南米手工芸の復興、村おこしなど、アートとデザインの力で様々な<救出>活動を行っています。
Juana de Arcoの商品製作の過程で出たハギレを材料として最大限活用し、単純作業でできる商品製作を通して自国の失業問題に取り組んいます。Juana de Arcoのカーペットやマスコットくまねずみのぬいぐるみ、洋服に施された刺繍など多くの商品がここから生まれています。
現在ではアルゼンチンの大手繊維会社Guilford Argentinaも、工場でのハギレの寄付という形でこのプロジェクトを応援、サポートしており、Proyecto nidoのスピリットは様々な活動に広がっています。
Juana Eco Friendly(ホォアナ・エコ・フレンドリー)

Juana de Arcoでは生産過程に生まれるハギレを捨てることはありません。すべて保管し、パッチワークにしたり、ラグを作ったり、ぬいぐるみの中材にします。
Juanaのお洋服やランジェリーをつくるときに出来る小さなハギレはハッピーのかけら。このハギレをパッチワークした商品を“FELIZ"、スペイン語で「ハッピー」とマリアナは呼んでいます。1点物のJuanaがより特別になるFELIZアイテムは1〜2年に一度登場します。
キッズラインのお洋服はレディースのお洋服のハギレから作り出されます。ブエノスアイレスではキッズラインのショップができるほど人気。さらに、コレクションラインのハギレを切り替えデザインとして組み合わせて作る、エコシリーズは、コレクションのプリントを贅沢に味わう事ができます。
Ñandutí(ニャンドゥティ)

パラグアイの伝統工芸品ニャンドゥティ。マリアナはパラグアイ人の親戚の影響で、幼い頃からニャンドゥティを目にしていました。今では作り手も減ってきており、Juanaではこの伝統を守るために洋服のデザインに取り入れプリントのモチーフとして使用しています。
ニャンドゥティは木枠にピンと張った布に刺繍のように柄を作成していくもので、一つ作るのにもとても時間がかかります。この工芸品を安く買い叩くのではなく、正規の支払いをして作り手を守るのもProyecto Nidoの一環です。
 
 


OSKLEN(オスクレン)




リオ・デ・ジャネイロを拠点にファッション、アート、文化、デザイン、自然を融合させ、ブラジルらしい現代的なライフスタイルを提案しているニューラグジュアリーブランド。
クリエイティブディレクターを務めるオスカル・メツァヴァトは、2011年にUNESCO親善大使に選ばれたり、「instituto-e」という非営利組織をつくり、環境を傷つけない生地や素材を展開していくプロジェクトを推進するなど、長きにわたり多様なエシカル活動を仕掛けています。世界を代表するサステナブル・ファッションブランドと言って過言ではないでしょう。
 
 
製品生産による社会と環境への取り組み

OSKLENクリエイティブディレクターの Oskar Metsavaht(オスカル・メツァヴァト)は、ファッションにおける持続可能性(サステナビリティ)な環境問題への取り組みのために、非営利組織instituto-eを設立。OSKLENを通しinstituto-eの環境活動の発信を続けています。
OSKLEN は廃棄されるものや再生可能な素材= e-fabricsを使用する代表的ブランドであり、ピラルクーの皮やオーガニック素材、リサイクル素材などのe-fabricsから作られた製品による収益は、ビーチや公園などの様々な保全活動に役立てられています。
Oskarはこの活動が認められ、2011 年5月27 日にUNESCO 親善大使として任命されました。OSKLENのe-fabrics 製品を購入することによって、直接的にこのムーヴメントに参加することになります。
Pirarucu(ピラルクー)ライン

ブラジルアマゾン川に生息する世界最大の淡水魚“ピラルクー” の革を製品化しているライン「pirarucu」。
ブラジルでは食用とされており、通常皮の部分は食品廃棄物で大量に破棄することが生物学的な汚染にも繋がっています。またこの素材を加工・製品生産することで何百人もの人々が働けるようになり、収入に繋がる仕組みも出来上がり、積極的な環境保護・社会活動を行なっています。
e-basics(イーベーシック)ライン

生産による社会と環境への影響を可能な限り抑えて制作された、タイムレスなピース。これが、OSKLENを代表する新たなコレクション“e-basics”のコンセプトです。
OSKLENのエシカル素材“e-fabrics”は、社会と環境に配慮した原料から作り出されたもの。e-fabricsを使用することはアップサイクルとサーキュラーエコノミーを促進し、より清潔で健康的な地球環境づくりに貢献しています。
 
 
 

H.P.FRANCEのエシカル事業


2012年、ファッションとデザインの合同展示会「rooms」で誕生した「エシカルエリア」から発展し、アッシュ・ペー・フランス内で発足された新事業部。今まで存在していなかった領域にエシカルを軸とした新たなビジネスチャンスを創造し、事業・マーケティングを通じたエシカル啓発活動を目的とする『社会課題解決型の創造事業』として、多くのエシカルブランド、エシカルプロジェクトを通じエシカルの啓発活動を行っています。今回はその活動の一部と、選りすぐりのエシカルブランドをご紹介します。

<空間ディレクション>

IT企業の新オフィスをエシカル要素を取り入れディレクションした、日本初のエシカル・オフィス。

<営業支援・展示会プロデュース>

ファッションとデザインの合同展示会roomsにて2012年から展開する「エシカルエリア」。過去多くのエシカルブランドやプロジェクトを排出している。

<クリエイティブ>

エシカル/サステイナブルを軸にしたコンセプト、デザイン、企画を行う。

<販売支援・催事プロデュース>

エシカル切り口のPop-Up Storeを、企画・空間・VMD・販売を連動させ展開している。

PICK UP BRAND

CHILA BAGS

コロンビア出身の若きオーナーがコロンビア北部で出会い、その伝統と技術を世界に広めたいと思いを込めて立ち上げたブランドは、南米の先住民ワユー民族が日々の生活で使用する伝統的な手編みバッグ。オーナーのラウラは作り手に対し公平な条件で取引するフェアトレードを実践するため中間業者を一切通さず、ワユー民族との直接的な交渉を開始し200人以上の作り手と専属契約を結んでおり、民族の人々の生活に多大な貢献をしています。

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HIROYUKI MIZUNO

水野浩行氏が展開するアイテムは、産業廃棄物等を用いるアップサイクルをベースとしており、全ての製品は過剰生産を禁じています。時代やエリアによって移り変わる社会問題に応じて解消・啓発を目指す環境デザインを提案。アップサイクルブランドは数多くある中、日本国内では先駆けて独自のコンセプトや世界観を展開している、センスが光るエシカルブランドです。

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CLOUDY

アフリカの民族柄、伝統の織、特産品などを使用し、今までにない "アフリカンテイスト" を取り入れたカジュアル&フォーマルのアパレルブランドを展開するCLOUDY。ブランド立上げ4年目にし、既にアフリカに3つの学校を建設し、数百人規模の雇用も行っている、いま最も注目度が高い国内エシカルブランド。異色の経歴を持つディレクター銅冶氏が提案する既存の概念にとらわれないアイテムやコラボレーションに、多くのファンが期待を寄せている。

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Schreif

スイスはチューリッヒ創業のバッグブランド。エルサルバドルで廃棄されるタイヤチューブを再利用し、スイスらしいスタイリッシュなデザインで欧州を中心に知名度を上げているブランドが2019年よりアジア初となる展開を日本でスタート。全てスイスでデザイニングされた後、エルサルバドルにある工房で鞄職人達がハンドメイドするという、アップサイクルかつ職人技術が生かされているエシカルブランドです。

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IKUE

紙と金のジュエリー「IKUE」は、書物を劣化から護る紙加工技術「三方金」を使った、紙のジュエリーブランド。金箔で縁取られた幾重にも重なる紙には、伝統を継承し発展させていきたいという幾重にも重なる想いを込められており、「伝統技術の継承」という観点でエシカルのカテゴリーに当てはまります。また、このブランドは新たに使わなくなったアイテムの回収や修理を行うなどサステイナブルな取り組みを推進しています。

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