フェイスブックアイコン インスタグラムアイコン ツイッターアイコン

drama Creator's HOME


クリスタルガラスや樹脂、チェコガラスや金属、そして人工ファイバーを使ったコスチュームジュエリーを作り続けているincantesimo。 毎年dramaH.P.FRANCEで発表される新作は、手に取るだけで魔法にかかったような美しい気持ちにさせてくれる不思議なジュエリーです。

そんなジュエリーを作り続ける、デザイナーの田中友紀子さん。彼女の魅力とincantesimoの魅力を今回は贅沢に深堀りしました。田中さんのインタビューも交えたボリュームのある内容ですので、incantesimoのファンの方も、これからファンになる方も、楽しんでご覧いただけると嬉しいです。


 
incantesimo
-心ときめく魔法の言葉-



incantesimo イタリア語のインカンテシモ=魔法という意味。 初めてincantesimoの作品を見たとき、手に取った時感じる胸のざわざわとした音。心が高ぶっているのか、心地良いのか、どんな感情なのか理解したいという探求心や単純に綺麗だと感じる心。 みなさんはincantesimoをはじめてみた時にどんな感情を抱きましたか?かわいい?綺麗?美しい?さまざまな感情が胸の中にわきあがってきたと思います。まさにincantesimoの由来となったイタリア語の通り、魔法にかけられてしまったような感覚をわたしたちはincantesimoを通して感じています。その魔法をかけるデザイナーの田中さんがが作り出すincantesimoの魅力を、3つのキーワードから探っていきます。

 


 



デザイナー
incantesimoのデザイナーは田中友紀子。高校生の頃からGianni versaceやdolce&gabbanaなとのイタリアのファッションに憧れをもっており、1996年から約3年間イタリアのlstituto Marangoniでテキスタイルデザインを学びます。 帰国後、ヨーロッパのヴィンテージパーツを扱う会社で1年間アルバイトをしたのち、2000年にincantesimoという名前をつけたコスチュームジュエリーの制作をスタートさせます。 2010年にはファイバーを使った現在のincantesimoが完成し、dramaH.P.FRANCEでの取り扱いがはじまり現在に至ります。


 
異素材のミックス

incantsimoは美しく丁寧に染められたファイバーと、ビンテージパーツやチェコガラスなどを組み合わせて作られる、世界にひとつしかないコスチュームジュエリーです。 それぞれの作品に使われる素材はひとつひとつ違います。クリスタルガラスや樹脂、時には天然石など、その作品によって全く違う素材が組み合わされて生まれます。幼少期から異なるものを組み合わせることが好きだった田中さんは、異素材を組み合わせる時に大切なのはそのものを美しいと思う感覚だと言います。これとこれを組み合わせたら美しくなる、と頭で考えるのではなく無意識に手が動いて作り上げていくので、毎回incantesimoを作り上げるときの記憶はほぼ無いとのこと。まさに田中さん自身が魔法にかかりながらincantesimoを作り上げているようです。

 

  そして、素材自体にこだわることは田中さんがもっとも大切にしているひとつ。毎年海外に買い付けに行き、ご自身の目と手で選び抜かれています。買い付けに行かれる行き先はフランスやイタリアなどヨーロッパが中心ですが、その中でも滞在される土地は毎回違います。どんな基準で旅先を決めているのかを伺いました。
 

毎年素材の買い付けに海外に行かれていますが、滞在される土地を選ぶ基準はなんですか ―旅先の決め手は、着いただけで細胞が落ち着くのを感じる場所です。 ずっと住んでいたような、不思議な感覚なので、どういうご縁がある土地なのかな?と想像して楽しんでいます。もうひとつは行ったことがなく「呼んでいる」場所です。これはその時々で映像や本などで何度も気にかかる場所があるのですが、そういう時は呼ばれている!と思い滞在先に決めています。

  自分で決める

incantesimoというブランドを語る上で欠かせないのが、「自分で決める」という言葉です。 はじめてincantesimoを見たときに誰しもが感じること。それは今までに見たこともないものを初めて見た!という感覚だと思います。染められた美しいファイバー、それを編みこんだピアスやイヤリング。きっとどこにもないジュエリーが私たちの心を躍らせてくれるのです。この、初めて見た!と感じる感覚こそが田中さんが大事にしている自分で決める。ということに由来しています。

 

誰かの言うことを聞いていたらincantesimoというブランドは確立していなかったと田中さんは言います。とにかく自分からやりたい、と思ったこと以外はやりたくないという性分の田中さんは、自分自身で全てを選び決めることでincantesimoを作り上げてきました。お客さまにも、「田中さんとは考え方が違うし何を言っているか分からない、だからこそそんな独創的なincantesimoが好き」と思ってもらえると嬉しいとのこと。 他人と考え方が違うことは実はすごく面白いことで、他の人の話を聞いて、自分自身との違いを新たに発見できる。それがまた新しい自分を作っていく工程になるのです。incantesimoとはまさに、自分とは違う考え方や価値感を与えてくれる新しいジュエリーなのではないでしょうか。


  美しさの遺伝子
 

incantesimoを見たときに感じるもうひとつの感情、それは心の中にあるときめき、きらきらと優しい花火がちりばめられたような風景。 incantesmoは彫刻を掘り出すように、すでにある美しいものをそこから出現させること、を頭の片隅で意識して作られています。 この美しいもの、という基準は田中さんの中にあるものですが、それは世の中の美しいとされる自然やアートだけではなく、誰かが何かに熱中している様子だったり、ライブでアーティストが心を打つようなパフォーマンスをしている瞬間だったり様々だと語ります。 美しい、面白い、尊いと感じるものには遺伝子があるとしたら、それは見た目だけではわからないような同じ遺伝子があるんじゃないか?と何度も感じてこられた田中さん。その遺伝子をincatesimoの作品として取り出して形にしたいと考えられているのです。

  `mitsuami club`という挑戦
 

ここまでincatensimoの魅力を紐解いていきましたが、自分で決めるというキーワードを封印して挑戦されたのが、incantesimo初のオーダー会、mitsuami clubです。

今年で4回目となる同オーダー会は、デザイナーの田中さんが世界中から集めてきたとっておきの素材と、丁寧に染められたファイバーの組合せを自由に選べるもの。自分の感覚を大事にされてきた田中さんにとって、お客さまに選んでいただくオーダー会は大きな挑戦となりました。

自身で作りあげるincantesimoと違い、誰かとの共同作業。一番最初はとても不安だったようですが、お客様から届けられるリクエストを見て驚きとワクワクを隠せなかったそうです。自分だけでは絶対に作ることのなかった組合せや色の配色、共同作業の面白さをオーダー会を通して感じられたのです。

オーダー会は毎回テーマが設けられていますが、今年は"DIVA"の回。 DIVAとは、イタリア語で歌姫、ラテン語で女神を意味する言葉です。素材やパーツ、選べる種類で、その人のイメージするDIVAを思い描きながら身に着けて欲しいという田中さんの遊び心が隠されています。


 
  
 
   
`incantesimoへの4つの質問

最後に、田中さんへ4つの質問を投げかけてみました。incantesimoを紐解くヒントを、ぜひ垣間見てください。

 

incantesimoをはじめたきっかけやその時の想いなどをお聞かせください。

―若い頃は本当に生意気だったので、社長にあれこれと意見しているうちに前述のアルバイトを解雇されてしまいました。その後、友人が代官山にオープンするセレクトショップのオーナーを紹介してくれて、お店で販売するアクセサリーを作って欲しいと頼まれたのがきっかけです。私にとってはブランドと呼べるのはイタリアのビッグメゾンのことだったので、自分のしていることがブランドだとは思わなかったし、特別な期待もなく、ただ自由に作ってどんどん売れるのが面白かったという記憶があります。将来、独立したいとは思っていましたが、まだ何の準備も出来ていないのに放り出されてしまったショックと不安もありました。

incantesimoを作り上げる中で、幸せだと感じる瞬間はどんな時ですか?

―作っている間はよくわからないのですが、出来上がったものを並べて眺めている時間が幸せです。本当に可愛いなー、美しいなー、面白いなーと思いながら眺めています。お酒はほとんど飲めませんが、飲めたらincantesimoをおつまみに出来ると思います。

incantesimoをはじめたときと今とでは何か変わったこと、思いなどありますか?

―以前はよく初対面の人に、赤ちゃんみたいに純粋と言われていたのですが、色々なことに立ち向かっていくうちにそういった面は無くなった気がします。さみしいことかもしれませんが、強くなったと思います。 最初はなんとなく始めてしまったincantesimoですが、今はやっと、incantesimoを好きで待っていてくれる人がいるということが少し信じられるようになり、私自身もincantesimoを好きになったところが1番変わったと思います。


 

incantesimoのファンの皆様にメッセージをお願いします。

―incantesimoを買うということは、すごく贅沢なことだと思います。表面的な要不要とは関係なく、直感を頼りに、自分だけの素敵なものを選ぶことが出来る人のためのものだと思うからです。そういうみなさまの「好き」が、1つのブランドを成長させてくれています。ここまで続けてこられたのは、山あり谷ありの中でもみなさまが見守ってくれているからです。私が出来るたった1つの仕事を応援してくださり、本当にありがとうございます。 incantesimoが、様々な異なる美しさを肯定できるようなブランドになっていけたらと思っています。


最後に
incanteismoの魅力の秘密を掘り下げてきましたが、皆さまは何を心で感じましたか。 incantesimoとは、心躍るときめき、美しいと感じる気持ちをそのままジュエリーへと反映したもの。また、好奇心や面白さが具現化したジュエリーなのではないでしょうか。


 
-プロフィール-
incantesimo


デザイナーの田中友紀子が選ぶクリスタルガラスや樹脂、チェコガラス、金属、人口ファイバーなどを使って作られる、すべて一点ものの特別なコスチュームジュエリー。美しいと思う気持ちを素直に表現した作品は数多くの女性に支持され、国内外問わず根強いファンをもっている。
 
 
 


代表取扱い店舗

drama H.P.FRANCE新宿店
drama H.P.FRANCE横浜店
drama H.P.FRANCE梅田店