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Horsepower Takeaway
2021 Supring Summer Collection

自然と人間の生存に常に魅力を感じているHENRIK VIBSOVの今シーズンのインスピレーションは、自然現象である「火」にフォーカスしました。火の矛盾した性質と、それが私たちの生活にどのように貢献しているかが、SS21コレクションの源となっています。火は不思議なものです。私たちと同じ酸素を吸っていて、その強烈な熱は物質を溶かしたり、形を変えたり、燃やしたり、混ぜ合わせたりすることができます。また、私たちが食べ物を調理したり、道具を鍛えたり、さまざまな生態系の成長を促したりするのも火です。それはエネルギー、情熱、愛、そして新しい始まりと成長を象徴しています。このテーマは、HENRIK がコペンハーゲンの中心部で見た燃えたバイクからインスピレーションを得ました。そこには火で完全に剥ぎ取られ、むき出しになった溶けたスケルトンのバイクが、荒々しく磨きのかかっていない本質だけを残していました。
このテーマに関してリサーチを始めたばかりの頃、皮肉なことに、その時行われていたコペンハーゲンでのファッションショーは火災報知器により中断され、誤報であることが証明された後、再入場し、混沌とした状況からより強く復活することができました。即座に適応する力と、それがもたらしたポジティブな結果は、インスピレーションにも積極的思考を加え、予期せぬ状況から立ち直る能力を思い出させてくれました。
馬は、その強さ、逞しさ、そして風水では火の要素に関連付けられている事から、この力のシンボルとなりました。
また、馬は燃えている納屋に逃げ込む傾向があることをご存知でしょうか?


このコレクションではテーマを様々な形で反映しています。溶けたり燃えたりする素材から着想を得たシルエットや、長い冬の後に咲く春の花、灰の中から蘇る不死鳥のような新しい始まりを描いた独自のデザインのスペシャルジャカードなど、様々な形でこのテーマを表現しています。燃えるような太陽が沈み、昇っていく様子を全面にプリントしたもの、ポラロイドを溶かす実験から生まれたものもあります。すべてのファブリックとトリムは、持続可能・サステナブルな品質に基づき、評価されたものを用いています。
生地には、オーガニックコットン、リサイクルポリエステル、アップサイクルされたコットンリンターから作られたテンセル、リネン、バージンウール、またBCI(Better Cotton Initiative)や GOTS(Global Organic Textile Standard)、製品規格に通った染、色、プリントなどを使用しています。コレクションの全スタイルの75%がこれらのサステナブルな素材を使用しております。コペンハーゲン郊外の衛星都市地区では、焼かれたレンガの重層的なファサードが奇妙なオアシスのようにそびえ立っています。そこには,大きな揺れる馬に乗った人間の振り子のインスタレーションが左右に調和よく揺れていて、それらが一体となって、ある種の時計仕掛けの機械を形成しています。このコレクションの名前はHorsepower Takeaway[ ホースパワー・テイクアウェイ] です。馬は火のように、非常に強い物、また、自由、欲望、新しい始まりのための物を象徴しています。そして馬は時々、火の中に戻るのです。

Designer:Henrik Vibskov


HENRIK VIBSKOV
Henrik Vibskov(ヘンリク・ヴィブスコフ)はデンマーク出身のデザイナー。セントラル・セント・マーチンズを2001年に卒業コレクションを発表。2017年よりパリ・ファッション・ウィークにてコレクションを発表。HENRIKの表現は,ファッションだけでなく,アート,音楽,映像など多岐に渡って知られており,様々なジャンルのアーティストとコラボレーションをしている。