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2021年春夏コレクション
H.P.FRANCE PRESS × SHOP STAFF ファッション談義


新型コロナウイルスの世界的流行が始まってから一年。2021年、ファッション業界はどのように変化していくのでしょうか。アッシュ・ペー・フランスがこれから世の中に伝えていきたいことは何か、プレスとショップスタッフが今思うことを語りました。
※感染対策を徹底した上で、撮影時のみマスクを外しております。


PROFILE

宮本 愛菜(みやもと あいな) 写真左。2011年新卒入社。destination Tokyo店長兼バイヤー。
江間 亮子(えま りょうこ) 写真中央左。1997年入社。H.P.FRANCEプレス。
三田 莉央(みた りお) 写真中央右。2020年新卒入社。goldie H.P.FRANCE 新宿ショップスタッフ。
遠藤 緑(えんどう みどり) 写真右。2012年入社。goldie H.P.FRANCE 有楽町店長。




コロナ禍でファッション業界はどう変化する?


江間 2021年春夏のコレクション発表は、新型コロナウィルス流行により欧米で断続的にロックダウンを繰り返していた最中、大勢の観客を集めたフィジカルなランウェイショーのあり方を見直す動きが顕著で、主にデジタルを駆使した新しいプレゼンテーションの形が模索されました。しかし、これまでフィジカルなショーを体感しレポートしていたジャーナリストたちも、自宅のデスクで見るプレゼンテーションでは、会場で共有していたであろう空気感や興奮を感じることが難しかったのではないか?何か熱狂のようなものが受け取りにくいシーズンとなりました。買い物をする時も、街の喧騒、お店の雰囲気、そしてスタッフが直接伝える言葉に心を動かされるように、結局人に感動を与える本質というのは、フィジカルな体験に大きく影響されるものなのだと、改めて感じましたね。
トレンドの傾向も、デザイナーたちがステイホーム中に考えたコレクションとあって、一つは非常にリラックスして、体を締め付けず気持ち良く生きられるようなスタイル。そしてもう一つは、ファッションの持つエネルギーや楽しさをファンタジックな世界観で体現したもの、この二つの要素が核となっていた印象です。世界を同時に襲ったコロナ禍、デザイナーも私たち同様に戸惑い、だからこそファッションの持つ力を信じたい、そんな思いがひしひしと伝わるような印象的なシーズンとなりました。

宮本 私は毎シーズン買い付けのためにパリに行きますが、今期は東京でコレクション発表や展示会をしていたブランドしか直接デザイナーとお話できませんでした。彼らから感じたことは、コロナ禍の影響を受けてネガティブな方を向くより、逆にポジティブにそれを乗り越えよう、ファッションの力を信じようという気持ち。ステイホームで大切な人達にも会えなくなったからこそ、人に対する愛情を改めて大事に表現するブランドが多かった気がします。それが自然と、気持ちが明るくなるカラフルな色合いやハッピーなフラワープリントなどに反映されています。
もう一つ、ここ数年ファッション業界でも注目されている「サステナブル」も大事な視点。私自身、ステイホーム中に自宅から出るゴミの量が増えたことに気づいて、持続可能な社会というものをより意識するようになりました。今後は発信する側だけでなく、消費者側の意識も変わっていくでしょうね。

遠藤 アッシュ・ペー・フランスのクリエイターたちも、リサイクル素材を取り入れることが多くなりましたね。今シーズンは特に、「人間と地球が共存し未来を作っていこう」というより強いメッセージ性を感じました。その中でファッションをどうやって楽しむか、が今問われていると思います。
江間は「サスティナブルにファッションを楽しむ」をテーマに、JAMIN PUECHのバッグやSweet Peaのネックレスなど新・旧のアイテムを織り混ぜてスタイリング。

ファッションが持つチカラとは

遠藤 世の中がリモートワークに切り替わり外出が減ったため、ファッションにも手を抜いてしまうとか、固いバッグは持たなくなったという声を聞くと、何だか寂しい気持ちになります。やっぱりファッションから元気をもらうことが、今の時代こそ必要だと思いますね。
自分らしくあるための洋服やアクセサリーは、身に着けるだけで心が躍り、気分を上げてくれるもの。ファッションが持つ本質的な楽しさをどうしたら伝えられるのか、日々試行錯誤しながらお店に立っています。クリエイターたちがコレクション制作の背景に持つストーリーを聞くと、改めて自分はこのブランドが好きだなあという気づきや感動もあり、そういう熱をお客様にも感じていただきたいし、自分の言葉で自信を持って伝えていきたい。

江間 日本と欧米では、ファッションに対する文化的な背景も違いますね。海外のクリエイターたちを見ていると、本気で自分のためにファッションを楽しもうとする気概が伝わってくる。対して日本はどうしても同調文化だから周囲に見せるためにお洒落をしたり、職場で浮かないように格好を気遣ったりしますが、私は本気で家の中で着飾っても良いと思うんです。ファッションは不要不急かの問題ではなく、自分自身が生きるために大事なもの。それこそ、今日の三田さんを見ていると、まさにファッションを楽しんでいることが伝わるし、すごくパワーをもらいます。
FLORIANのネックレスを主役にピンクでまとめた元気いっぱいのコーディネートを披露した三田。
三田 ステイホームで気が滅入る時は、学生時代に作っていた靴とお気に入りのお洋服たちをコーディネートして写真を撮ったり、自宅で1人ファッションショーしたり。自分の「ファッションが好き」という核の部分と新鮮な気持ちを常に忘れたくないと思っています。
また、お店に立っていると毎週、毎日違うコーディネートをすることで自分だけでなく周囲の人達も視覚的効果でハッピーな気持ちにできることに気づきました。もともとピンクや赤など派手な暖色系が好きですが、ご来店されたお客様のテンションが低くても、私がこういう(派手な)見た目なので、お話しているうちに段々と相手も元気になって、最終的に「楽しかったなあ」とお買い物をして帰って行かれることも度々あります。お客様にも一緒に働いているスタッフにも、元気になってもらえるような服装を日々考えていきたいですね。

江間 皆さんがブログやインスタグラムに投稿している写真を見ると、本当にお洒落が好きだということが伝わってきます。

宮本 最近は「お出掛けするためではなく、生きるためにお洒落をしたい」という言葉を、お客様の口から聞くことも多くなりました。2021年の春物が店頭に並び始めた時も、destination Tokyoのお客様にはダークカラーのお洋服が安定して人気だったはずなのに、今季はなぜかカラフルなお洋服を手に取る方が非常に多くなっています。外出できなくても、自分にはお洒落が必要だと気づいた方が増えてきたのかもしれません。だからこそ、ファッションの楽しさを発信し続けていれば、やっぱりその想いは伝わるし、どんどん広がっていくはず。
遠藤 リモートワークでは仕事とプライベートのオンオフが切り替えづらく、リフレッシュのためにご来店される方もいらっしゃいます。そういう時、少しでも楽しいと思っていただける場所になれるよう、空間の演出も大事だと感じますね。

江間 トレンドという言葉の意味合い自体も十数年前とは違い、分かりやすい流行の柱がない今は、それぞれがどう感じ、生きていくかがトレンドになりつつある。多様性が重視され、クリエイターたちには自己表現をする代弁者として自由な表現が求められています。私たちもファッションを伝える立場として、その本質を伝えてかなければならないと感じます。

宮本 一人一人が、自分の解釈を持って伝えていかなければ。本当に楽しいファッションとの出合いの場所を大切につくっていきたいと思います。


2021年春夏、私はここに注目したい


三田 今日のコーディネートのテーマは、分かりやすく「ピンク」です(笑)。明るい色に黒や茶色、柄物を組み合わせて遊んでみました。今年の春夏は、自分の好きな色味や袖のボリュームがあるもの、社会人になって着られなくなった洋服などをあえて選んで、視覚でも楽しめるファッションに挑戦していきたい気分です。今日のドレスも、学生時代から4年ほど愛用しているもの。インスタグラムで知ったブランドで、古着素材をかき集めて再構築したようなデザインが気に入っています。透け感のあるレースがポイントなので、夏は黄色いキャミソールをインナーにして、少し肌を見せても良いかも。
今まで押さえていた本当の自分を、今シーズンは解放していきたいと思っています。

宮本 私も同じく袖のボリューム感に注目していますね。今日着ているものはデンマーク出身の、Henrik Vibskov(ヘンリック・ヴィブスコフ)というブランド。最近、destination Tokyoでは北欧の洋服やアクセサリーを買い付けていて、パリやミラノとはまた違う北欧の空気感がお気に入り。空間の見せ方もすごく素敵で、構築的な洋服が多いです。もう一つ、自分の中でシースルーというテーマもあって、もともと好きなデザインですが特に今年はトレンドなので嬉しくなりました。着たいアイテムが沢山あります!
宮本はフォルムが特徴的なHenrik Vibskovのワンピースに、groundsのスニーカーを合わせてカジュアルダウン。
遠藤 私は、このJACQUES LE CORRE(ジャック・ル・コー)の帽子が自分の好きな色ということもあり、即決アイテムでした(笑)。絶対にこれを被って、あえて真っ黒なコーディネートで合わせようというイメージ。毎シーズン、自分が好きなアイテムを見つけて、合わせる洋服を想像しながらオーダーしています。今年は改めて自分が好きなものを考える機会にもなり、ファッションを楽しみたい気持ちを再確認できたので、真っ黒を着たり、今日みたいにイエローや元気が出る柄アイテムを着たり、色々なスタイルに挑戦したい。その流れで、髪の毛もピンク色にしました(笑)。これくらいやってみても良いかなというポジティブな気持ちです。
私は指輪も大好きで、その時々のお気に入り一式を全部ジャラジャラと着けています。手元は自分でも絶対に見る部分なので、自分が見てもテンションがグッと上がるものを選びますね。良い意味で気分をONにするスイッチなのかも知れません。

宮本 ファッションを楽しみたいという信念が私たち皆に共通していることが分かって、この気持ち自体が本当に今のトレンドなのだな、とつくづく感じます。自粛明けはご来店されるお客様も少なく、私たちスタッフのモチベーションが上がらない日々もありましたが、皆それを解決するには自分が自分らしくあるためのファッションで働くことが一番だと気づきました。その想いに共感して下さるお客様とお話をして、少しずつその輪を広げていくことが、地道ですが一番の解決策なのではないかなと。
JACQUES LE CORREの新作ハットを主役に、「今のお気に入り」をふんだんに取り入れたコーディネート。
江間 アッシュ・ペー・フランスに集う人々は、クリエイターもスタッフもお客様も、皆ファッションが好きという気持ちは通じていると感じますね。

遠藤 世の中の流れとは別に、本当にやりたいこと、伝えたいことを大切にしているクリエイターのメッセージが詰まった商品を身に着けていると、やっぱり自分はこのブランドが好きだなと再確認できる。その強い想いに共感するのだと思います。

宮本 目に見えるものではなく、彼らの信念に共感しているのでしょうね。簡単には騙せないというか、ファッションにおいても本質が問われていくと思います。

三田 自分はその本質を直感で選ぶ一目惚れタイプで、「迷うなら買う」がモットー。つい最近も、休憩中にdestination Tokyoに遊びに行ってお買い物をしてきました。自分が良いと思ったものにはちゃんとお金を払いたい。

宮本 最近の若い世代はお買い物にも慎重なイメージがあるから、三田さんを見ていると気持ちが良い!(笑)。そういうストーリーを聞いただけで、何だかほっこりしますね。
三田 私にとっては、ファッションこそ自分の心を豊かにしてくれるもの。ファッションを楽しむために生きていると言っても過言ではありません。自分が本当に良いと思ったものを買って、お買い物袋を手に持って歩く帰り道が、何よりもワクワクする瞬間なんです。コロナ禍の鬱々とした世の中にしかめ面で過ごす人もいるけれど、自分だけは「ちょっとあの子大丈夫?」と思われるくらい異次元にハッピーに生きたいです。

遠藤 直感に近いですが、私も「あっ、今シーズンはこれにしよう」というワクワクする気持ちを大事にしています。その時の気分に応じて色々なスタイルに挑戦する中で、本当に自分にフィットするものに出合った時の気持ち良さも、また病みつきになります。

江間 それぞれのやり方・形でファッションを楽しんでいるのですね。皆のエネルギーを、もっともっと世の中に伝播していって欲しいです。すごく元気をもらえました。


    

SHOP INFORMATION


destination Tokyo

住所:〒160-0022 東京都新宿区新宿 3-38-1 ルミネエスト B2F
電話番号:03-3350-5027
営業時間:11:00-20:00


goldie H.P.FRANCE 新宿店

住所:〒160-8001 東京都新宿区西新宿 1-1-3 小田急百貨店 本館 2F
電話番号:03-5339-7661
営業時間:10:00-20:30 (日・祝10:00-20:00)


goldie H.P.FRANCE 有楽町店

住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町 2-5-1 ルミネ有楽町店2 1F
電話番号:03-5222-6011
営業時間:11:00-20:00