ブランド設立初期よりデザインされ、形を変えることなく今もなお愛され続けるビルヘンのワンピース


“Nuestra Señora de Luján(ルハンの聖母)”
1630年、あるカトリック信者が友人に聖母マリア像の制作を依頼し、輸送してもらっていた時のこと。荷物を運んでいた牛たちがある地点で急に動かなくなってしまった。特に疲れた様子もなさそうな牛たちを不思議に思った配達人は、重い荷物を降ろしてみたがまったく効果がみられなかった。最後に高さ約40cmの小さなマリア像を降ろしたところ、何事もなかったかのように牛たちが動き始めたという。マリア像がその場に留まることを選んだと感じた配達人は、近くの「ルハン」という町に、このマリア像を祀る小さな礼拝堂を作った。
後に「ルハンの聖母が願いを叶える、ルハンの聖母がお守りしてくださる」という噂が広まり、小さな礼拝堂が今ではカトリック信者の巡礼地「ルハンの大聖堂」へと変貌した。マリア像はアルゼンチンの国旗カラーである青色のマントで保護され、「ルハンの聖母」と呼ばれるようになった。

この逸話の背景があり、アルゼンチン人にとって聖母マリア様は大切な守り神として、街のいたるところに飾られ、人々の生活に根付いている。

デザイナー、マリアナ・コルテスは、そんなルハンの聖母像が身に纏うマントと同じ、Aラインに広がるシルエットをワンピースに落とし込み、このワンピースにヴィーナスの意味を持つ“Virgen(ビルヘン)”という名前をつけた。ラウンドにカットされた裾にはキラキラの糸が光り、フレアのラインから自然に生まれる生地のドレープが、柔らかくしなやかな女性らしさを引き出してくれる。