キャンドルで巡る31の香りの旅


パリの土を使った真っ白な陶器で知られるASTIER de VILLATTE(アスティエ・ド・ヴィラット)。デザイナーのイヴァン・ペリコーリとブノワ・アスティエ・ド・ヴィラットは、陶器のほかにも家具やフレグランスなどさまざまなコレクションを発表している。2人はフランス国立高等美術学校で出会い、1996年にASTIER de VILLATTEを設立、2000年にはパリのサントノレ通りにブティックを構えた。パフュームキャンドルシリーズの制作は2008年より手掛けている。

パフュームキャンドル
香りは記憶と結びつきやすいもの。イヴァンとブノワは彼らの思い出の町や焦がれ続けている未踏の地の名を冠した31種類のパフュームキャンドルを展開している。その香りは世界中の魅惑的な場所へと、私たちを誘う。マリエンバードのバロックスタイルのスパ、めくるめく香りが鼻腔を刺激するデリーの路地裏、マントラ・ジョリにあるハーブマーケットへの寄り道など…、それはまさに旅そのものだ。

屋久島の香りはH.P.F,代表の村松孝尚がイヴァンとブノワに語ったイメージを元に作られた。朝になると立ちこめる霧、滴る朝露、濃厚に香る苔の匂い、太古から続く神秘的な香り。イヴァンとブノワは屋久島に行ったことはないが、村松の綿密な描写を聞くうちに、その壮大で美しい日本の情景が浮かび屋久島のキャンドルが誕生した。実際の香りであったり、空想の産物であったり、世界中に点在する象徴的な場所の香りをキャンドルの中に閉じ込めるという挑戦は決して平坦なものではなかった。しかし、イヴァンとブノワ、そして彼らのミューズのエミリー・マゾーの3人が、日本を代表する香料メーカーであるタカサゴ(高砂香料工業株式会社)の研究室で、調香士として世界的に名高いフランソワーズ・キャロンと出会った時、錬金術とも呼べる魔法が起こった。香水産業の聖地として知られるフランス、グラースに生まれたフランソワーズは、名だたるメゾンのフレグランスのクリエイションに尽力している人物。彼女との出会いがきっかけとなり、このキャンドルコレクションが生まれた。

キャンドルは植物性ワックスを使用し、気泡入りの手吹きガラス容器へと収められている。ガラスはトスカーナ地方のガラス職人との共作。気泡入りの手吹きガラスは、火を灯した時に幻想的な光が反射する。ASTIER de VILLATTEのパフュームキャンドルは記憶と想像力を刺激しながら暮らしを鮮やかに彩り、香りの旅路へと誘い出してくれる。