人は花を見ると目が大きくなる


Livia CETTI | リヴィア・チェティ





リヴィア・チェティは花と暮らすことが大好きで、いつも自然と一緒に生きている。「人は花を見ると目が大きくなる、私はそれが好きです。生の花が人を嬉しくすることはわかっていますが、私が作りたいものは生の花に代わるものではなく、生の花がもっている人を幸せにする効果の部分を自分の作品を通して改めて表現していきたいと思っています。同じ花の形を作りたいのではなく、生の花のもつ「幸せ」を、自分のクリエイションで表現したいと思うのです」

リヴィアはサンタバーバラ出身、現在はニューヨークで活躍している。訪ねた彼女の自宅はブロンクスの森の中にある1901年に建てられた家で、美しくリノベーションされていて、一階がリヴィアのアトリエ、二階と三階がリビングルームやベッドルームといった家族のスペースになっている。私は、リヴィアの大きな花束の作品が自分の店にあるのを見て「花の形をした色が入ってきた!」と思った。感激した。色が店に生命力のようなものを与えている、H. P. DECOの店の色が壁を塗り替えた時のようだった。ニューヨークのJOHN DERIANの店もパリのASTIER de VILLATTEの店もそうだ。

リヴィアがフラワーアートに入るきっかけはジョン・デリアンだった。創り出すリヴィアの才能も素晴らしいが、ジョンのクリエイションを発掘する力も素晴らしい。
リヴィアがマーサ・スチュワートの元でウェディングのスタイリストとして生花を扱っていた頃、ウェディングケーキのトップをハイビスカスで作ってと言われた。彼女はそれもいいけど、ウェディングの後でもそれが残るようにと、自分のスタイルで作ってみたいと思った。結果、紙でハイビスカスを再現してとても喜ばれた。ジョンもそれを見て大変気に入り「これこそみんなが探している新しい感性だ!」と言った。リヴィアはそれから、ポピーやサボテン、カメリアなど5種類ほどの花を作り始めていたが、ある日ジョンからいびつな形の花をリクエストされ、表現は一気にふくらみを増していくことになる。作品の制作はパートナーのマルタと2人で行なっているが、制作には大変な指の力を必要とするためたくさん作ることはできない。

リヴィアは今作品のアートフラワーとして、アートやファッションの大きなプロジェクトに取り組もうとしている。
(聞き手:村松孝尚)



リヴィア・チェティ
植物、静物のスタイリストとして、また作家、クリエイティブ・ディレクターとしても活躍しているアメリカのペーパーフラワー作家の一人。美しい薄紙とクレープペーパーを用いた先端的な作品で知られている。サンフランシスコ芸術大学で美術を修学しながら、何人ものフローリストの下で経験を積み重ね、現在では世界的な広告のスタイリングに多く携わっている。

代表取扱店舗:H.P.DECOH.P.DECO 好奇心の小部屋アッシュペーブチック