アートに【コンタクト】する8日間


原田 マハ




ちょうどこの冊子が皆さんのお手元に届き始める頃、私が企画した展覧会「CONTACT つなぐ・むすぶ 世界と日本のアート」(9月1日~8日)の真っ最中である。
たった8日間限定のこの展覧会は、世界遺産・清水寺を会場に、およそ200年の時間軸の中で、日本と世界の芸術家たちがお互いに交信【コンタクト】し、影響を与え合いながら発展してきたプロセスを「体感」する企画である。展示される作品は美術のみならず、工芸、デザイン、文学、映画、マンガなど、ジャンルを横断するのが特徴。時代も国も横断して互いに【コンタクト】するアーティスト、クリエイターたちの共鳴を、展覧会を通して来場者に感じてもらい、【コンタクト】を体験するという、画期的な展覧会だ。
なぜそんな展覧会を手掛けることになったのか、理由はふたつある。
ひとつには、今年9月1日から7日まで、ICOM(国際博物館会議)というミュージアムの世界最大の機関が、3年に一度の大会を京都で開催し、世界中から3千人の専門家が集結するタイミングだからだ。ICOM京都大会は、各国のミュージアムの活動―文化財を活かし、守り、次世代に引き継ぐ―を支援するI COMの存在を、一般の人々に知ってもらうチャンス。そのためにも関連展覧会を開催しようと思いついた。
もうひとつは、私自身、子供の頃からアートに親しんできた中で、アートをインターフェースにしてアーティストやクリエイターと【コンタクト】してきたことこそが、私の「アート感のある暮らし」の中心になってきた、その素晴らしさを多くの人々と分かち合いたいと願ったからだ。
アートはもちろん「見る」ものだが、同時に「感じる」ものでもある。アートは常にそれを創り出したアーティスト、クリエイターからの「コンタクト」の発信源になっている。それは時代を経ようと国が異なろうと途切れることなく続いている。
彼らからの【コンタクト】を体感する本展に、ぜひ足を運んでいただきたい。

原田マハ(はらだ まは)
作家・CONTACT展総合ディレクター