Viste tu interior


マリアナ・コルテス




自分を解放し発信すること


私がクリエイションをする上で大切にしていることは、自分と向き合う時間、そして今を生きること。自分の心の中の「好き」と思う気持ちが大事。マテ茶が好き。自然が好き。自然の中で過ごす時間、海での散歩も好き。友達が大切。アートが好き。自分で絵を描くのも好き。そしてヨガが好き。私にとってヨガをするということは、体と精神と魂が合わさり「今の瞬間を生きる」こと。ヨガはスポーツとしてだけではなく、クリエイションにも不可欠なの。クリエイションする時は自分とコネクトする必要があるから、例えばお料理をしている時も、瞑想をしている時も、私にとってはヨガの時間と同じ。私は「今」を生きていて、私のデザインは「今」を表しているの。だから、昔のデザインをコピーしたり、将来のデザインを想像したりはしない。そして毎日の生活のための洋服を作りたい。ゴージャスな洋服ではなくて。

私達がこの世に生を受けたからには、発信をすることが一つのミッションだと思っている。そして、発信するためには「自分を解放する」瞬間を手に入れることが必要で、Juana deArcoとして自分の中から発信されたものを残していきたい。ヨガを始めたことでより感性が繊細になり、メッセージ性も強くなった。Juana de Arcoは各コレクションを通して、アルゼンチンが抱える社会問題について色々なメッセージを発信しているの。お洋服で表現しながら、解決の方法を提案していきたい。もし別の国に生まれ、別の国で生活していたら別のメッセージになっていたと思う。

もうひとつのコンセプトは、「one of a kind(一点物)」であること。誰一人として同じ存在ではないように、Juana de Arcoのお洋服もアートみたいに全てが違うもの。それぞれ自分の中に異なる要素を持っているから、Juana de Arcoの中に誰もが何かを見つけるのではないかしら。生地はすべてオリジナルで、ボリビア出身のアーティストに全て手作業でシルクスクリーンプリントをしてもらっている。そこで生まれた生地は全てがかわいくて、ハギレさえも宝物に見えるの。ハギレはもちろん捨てずに、新しい商品に生まれ変われるよう工夫しているのよ。過去にはアルゼンチンの経済破綻により失業者が溢れてしまい、このハギレがたくさんの人の生活の支えになったこともあった。その時以来、ずっとアトリエで働いてくれているスタッフがいて、彼女達の仕事がなくならない商品づくりを続けている。こういった社会問題とも、助け合いの心で向き合ってきた。私達はこの活動を「Proyecto Nido(鳥の巣プロジェクト)」と名付けたの。


 

今を生きる


2005年に初めてインドを旅して以来4回ほど繰り返し訪れていて、2006年春夏コレクションからヨーロピアンスタイルのインドをデザインに取り入れるようになった。インドには大きなインスピレーションをもらっていて、丈の長いスカートやリラックススタイルのデザインに反映されているの。
そして、15年前にヨガを始めてから、私にとってヨガが暮らしの全てになった。皆にもヨガをもっと知って、やってもらいたい。私自身も自分の精神が良い方向に向かっていると感じるし、自分のことが見えるようになってきたから。誰もがこの世に何かを与えに来た。その何かを発見してほしい。あの世には何も持っていけないもの。だから何かを与えなければならないの。Juana de Arcoは、それぞれの「今を生きること」を応援していくブランド。それに加えて、自分の考え方や気持ちが一致しなければならない、というメッセージを発信しているわ。

皆さんに自分らしく生きてほしい。Viste tu interior(内面から輝いて)。自分の考え方を大事にしながら生きてほしい。遊び心を忘れないで、もっと色を取り入れて。毎日が違う。会う人も違う。そういう機会ごとに色を楽しんでほしい。

マリアナ・コルテス
Juana de Arco デザイナー