だから神戸


photo by Seiichi Yamade
 

アッシュペーブチックよりお届けする神戸のいろいろなこと。
神戸には海と山があります。
たくさんの人が行き交い、また古くは貿易の栄えた町だったこともあり、
新しいものを受け入れる文化が根付いているとも言われています。
そんな神戸からわたしたちの思う「だから神戸」をお話ししていきます。



アッシュペーブチックと海岸ビルヂング


アッシュペーブチックは神戸市海岸通「海岸ビルヂング」という歴史ある建物の中にあるH.P.FRANCEの路面店です。2008年、「インテリア・アート・モードに囲まれて家族や大切な人と神戸で暮らす」をテーマにオープンしました。フランス人バイヤー、マルト・デムランのセレクションによるアクセサリーや洋服のモードにヨーロッパのクリエイティブなインテリア・アートを加えた、フランスと神戸の共通点である街を愛し、人生を楽しむスタイルを提案しています。
アッシュペーブチック店内 通称「黒部屋」
アッシュペーブチック店内 通称「白部屋」
神戸の人たちは自分の生きる町が大好きです。
それは、わたしたちにも例外なく。自分の生活の一部であるお店、そしてお店のある建物を大切に思っています。
この建物はなにか秘密がありそうな、神秘的な佇まいをしていて訪れる人たちを優しく守ってくれているようなそんな存在感があります。
アッシュペーブチックのある海岸ビルヂングは、108年前に建設されました。毎日丁寧に磨かれてきたこの建物には静かな輝きと重みがあり、建物を守る幽霊が出るという噂も妙に納得でき、自然の一部と捉えらえる空気が流れています。海岸ビルヂング所有主の、美しい建物を誇りに思う気持ちが隅々まで届き、我々の心も共鳴するのです。
その、物を愛で、大切に使い続ける精神は神戸の至る場所で感じることができます。世代を超えて守られて来たものの迫力を感じ、街全体が愛おしくなる、神戸はそんな不思議な場所です。どこかで「神戸は現在進行形の街」という表現を耳にしました。継続しながら進行する、まさに私たちが考える持続可能な暮らし方の答えを神戸は持っています。人が毎日を楽しく大切に生き続ける文化が神戸には根付いており、継続中なのです。

海岸ビルヂング社長 戸田宏さんにインタビュー


そして、ここ海岸ビルヂングの歴史について、この建物を大切にされている海岸ビルヂング社長の戸田宏さん(以下 戸田さん)に聞いてみました。

戸田さんの思う神戸はどのような町ですか?

月並みな表現ですが「住んでよし」「働いてよし」息抜きにショッピングによし、衣食住・医・アート・ファッションに。若い人にもお年寄りにも良いことずくしの街。神戸に移り住みたい方が多いのも肯けます。


このビルの歴史について教えてください。

オーストラリアとの羊毛貿易で財を成した兼松商店店主、兼松房次郎氏が自社ビルを神戸に持ちたいとの夢が叶い、1911年に竣工。店主自ら「日豪館」と名付け、当時界隈で一二を争う名建築と称されました。ドイツに留学した建築家河合浩蔵さんの設計で、河合さんは当時耐震設計の大家と言われていたそうです。第二次世界大戦の神戸空襲による被災と阪神淡路大震災、この二つの試練を乗り越え、今新型コロナウィルス禍に立ち向かっているところです。


海岸ビルヂングの3階天井にある美しいステンドグラスについて教えてください。

3階の天井はもともと、採光のためのアンティークグラス仕様でした。ドイツ建築によりマッチする館内空間・雰囲気を求めてドイツの老舗工房Bernhardt社手作りのステンドグラスに改装しました。ドイツ好みのぶどう(=ワイン)をモチーフに選んでいます。

アッシュペーブチックが位置する1階の二つの部屋について教えてください。

建築の図面では汽罐室としるされています。当時は暖房しかなく、集中暖房のためのボイラー室であったと思われます。もう一つのお部屋は倉庫と記されています。商社としてお客様の大切な荷物を預かる倉庫が8部屋ほどあり、その一つであったと思われます。
海岸ビルヂング1階 アッシュペーブチック外観

なぜこの海岸ビルヂングを大切にしていきたいと思われますか?

30年ほど離れていた神戸に戻ってきた頃、神戸市役所の文化財担当の方にお会いしました。その際に雑談の中で「そういえば名古屋に明治村というものがありますね。明治期の由緒ある建物をそこに移して保管し皆さんに観ていただくのもよろしいのでは」と申し上げたところ「いやいや、この建物は神戸に、神戸のここにあるからこそ意味があり、価値があるのですよ」と。
保存と維持に大変お金のかかる骨董品ですが、神戸の魅力ある街並みに、そして海岸通・乙仲通の賑わいに当館が少しでもお役に立てればなとの思いです。
建物は使っていただいてこその存在意義があり、アッシュペーさんのような当館の価値をより高めていただけるお店には末永く・広くご利用いただきたいですね。


SHOP INFORMATION


アッシュペーブチック
〒650-0024 兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-5
TEL: 078-332-2327 / MAIL: boutique_kaigan@hpgrp.com
INSTAGRAM @boutique_kobe



アッシュぺーブチックでは「神戸にいるということ」をテーマに、海岸ビルヂング、食、アートなどを、
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