子どものころに憧れた仕事のひとつに編集者がありました。作家さんのお宅に訪問して、「こまりますよ先生! 原稿が出来上がりまでここでお待ちしていますのでお願いいたします!」みたいなシチュエーションに憧れました。昔は原稿注文も受け取りも足を使った昭和の時代。はじめてお会いする作家の方なら徹夜で近作の3冊は読むことが鉄則だったと聞きます。
ドイツ文学者の種村季弘に「羊羹」というエッセイに東京の一等地に住む大作家のお話が出てきます。この作家のお宅にまずお茶と羊羹がでるそうです。お茶は飲んでもいい。しかし羊羹は絶対手を付けてはいけない。羊羹は見てるだけ。もし手をつけようものならば、当の編集者の社には二度と執筆してくれないという「食わずの羊羹」という怪談があるとのこと。その羊羹は何年ものあいだ誰もてをつけていないのでゴワゴワで人糞のようになっていたそうです。しかしある新人編集者が「食わずの羊羹」の由来を知らずうっかり口にしてしまった。数日間激しい下痢に襲われた後、落命寸前で骨と皮になった彼が出社してみると「出社二及バズ」とのこと。大作家の逆鱗にふれてしまったのだ。いったいこの羊羹は何だったのか興味深いです。
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