H.P.FRANCE

2009.11.30

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湯沢由貴子のMODEな視点

VOISINE de LE CORBUSIER(コルビジェの隣人)

イトルを読んで「ハッ!」とした方も多いのではないでしょうか?

ある日、雑誌を読んでいたらうちのアパルトメントが載っているではないでしょうか。よく見ると、あの有名なフランス人建築家LE CORBUSIER(ル・コルビジェ)が晩年、アトリエ兼自宅としてすごしたアパルトメントの隣に住んでいることに気がついたのです。
そういえば、時々、小グループの人たちが、固まってじっとアパルトメントを眺めている風景にしばしば出会っていました。雑誌によると、水曜日と土曜日、時間帯により、見学が可能ということでした。


■(左)中央左手に見えるスクエアな出窓の建物がLE CORBUSIERが晩年をすごしたというアパルトメント。今は、本当に普通に街の中に溶け込んでいます。■(右)メトロのTUIRELIE駅を上がってチュイルリー公園を右にこの大通りを横切り、OFFICEに到着します。まさに「今」のPARISの風景です。朝8時ごろ。建物の美しさ、空間のすばらしさ…そこにPARISのMODEがあるのです。

い起こせば、約5年前、PARIS到着以来、長く住んでいたMONTPARNASSEのアパートから10年を一区切りに引越しを決意、出張から出張という日々の合間を縫ってアパルトメント探し…。40件以上は物件を見て周り、契約書を提出して今日、日本出張というその日、「大家さんの気持ちが変わった」の一言で飛行機に乗る直前、契約書をブロック!「この先どうなるのだろう…!?」という不安を抱えたまま日本へ出張したという苦い思い出があります。

その後もVACANCESシーズンに突入、全てがストップしてしまうこの国フランスをいやというほど思い知らされ、次の買い付けシーズンを何とか乗り越え、やっと現在のアパルトメントを見つけたのが12月。クリスマス後に引越し!といったウルトラCをやった覚えがあり、当時は「本当にここでよかったのだろうか?」と不安を感じている時間もないまま、タイムレスに決めた物件でしたが、あれから5年。住めば都とはよく言ったもの、緑があって静かで、駅からちょっと遠いのがたまに傷ですが、とても気に入っています。雑誌に載っていたLE CORBUSIERの窓から見た風景が、うちの窓から見たものと同じなことに気がついて、何故かとってもうれしくて幸せな気分になってしまいました。


 

本でLE CORBUSIERというとまず、頭に浮かぶのが上野の国立西洋美術館です。1959年に竣工された、彼の黄金時代といわれる時期に作られたものです。日本が、経済的に成長を遂げ、豊かになっていく時期です。この時期のMODE(=FASHION)には、1947年にCHRISTIAN DIOR(クリステャン・ディオール)がNEW LOOKを発表して一世を風靡し、わずか10年で他界したあと、世紀のスーパースターYVES SAINT LAURENT(イヴ・サンローラン)が登場し、MODEの華やかな時代がスタートしていくことになりますが、まだ「トレンド」という名のもと、1つの方向に物が動いていける時代でした。

今はどうかといいますと、世の中の総カジュアル化、ストリートがMODEに入ってきてMODEもストリートからトレンドを生み出す時代になり、前のトレンドと今のトレンドが重なってオーバーラップしていく…。デザイナーもこれがMODE!と声高に叫ばず、ストリートにそっと意見を聞いているような…。1つの「うねり」を読みきれないまま進む、そんな複雑な時代に突入しています。

 

、PARISに戻り、また間近に迫った次の出張を前にして2010年春夏に買い付けしたトレンドMAPを作っています。前回ご紹介しましたが、2010年春夏、私はこれらいくつか出てきた複雑な小さなポイントを「MIX」して楽しむことを提案します!

あらゆるものに貪欲に、CURIOSITE(=キュリオジテ。興味津々)。全て欲しい!という欲張りなMADEMOISELLE MIXTE(マドモアゼル ミックストウ)には、お得意なはずです。大いに楽しんであれこれ着こなしてみてください。


■(左・右上)初公開!2010年春夏、バイヤー湯沢由貴子による手作りのトレンドMAP。今、最終段階に入っています。後ろに積み上げられている大量の写真が見えますか?この中から次のシーズンのキーワードを紐解いていきます。■(右下)クリスマス・イルミネーションもスタート!PARISの街も1番活気にあふれる時期になっています。

 

「MODEはその時代(とき)の人の心を映すもの。MIXな時代を皆さんは、どう解釈しますか?」


   

湯沢由貴子(ゆざわ ゆきこ)

21世紀を明るくたくましく生きる大人の女性のショップ「CONCENTO PARIS H.P.FRANCE」のバイヤー。 MODEの中心地パリに住んで16年。世界のクリエイターと交流を深め、独特の感性とコーデイネート力に定評がある。
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