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進化とは変わること?


五木寛之さんの著書「遊行の門」を読んでいてスゴく揺さぶられる章があった。

この一年の世界情勢を明快にするどく語っている。


文庫もいいが「今」の作家が「今」を語る、

出版してすぐのハードカバーを読む醍醐味を改めて感じた。


伝えたいな、と思ったので長いけどタイプしてみようと思った。


読みたいと思った人が読めばいいしね。


五木さんすみませんがそのまま抜粋させて貰います。


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五木寛之 「遊行の門」より


すべては必ず変わる

ブッダと称された人の言葉に共感するのは、そのあまりにもリアルな思索にである。
ビルの風に吹かれながら、ふと思う。
すべては変化する。変わらぬものはない。

十八世紀から二十世紀まで、世界の支配構造は、確固として永続してきた。
文明先進国と呼ばれる列強の優位は、永遠に続くかのように思われてきた。
しかし、いま、明らかに大きな変動のきざしが見えてきたように思う。
欧米先進国の優位も、必ず変わらざるをえない。
きざしはまずアメリカから現実のものとなるだろう。
ヨーロッパも変わる。アメリカも変わる。アジアも、日本も変わる。
資本主義は、ソ連型の社会主義に勝利して、永遠の構造であるかのような錯覚を人びとにあたえた。
だが、それも変わる。
この世に永遠に続くものなどない。
二千五百年前に、一人の思索者が悟ったこの真理は、まちがいなく私たちの二十一世紀にも当てはまる。

格差社会とは、社会的、経済的格差がはっきりする時代のことではない。
格差社会の本当の意味は、三つの段階をへて明らかになってくる。
一つは格差の成立である。
二番目は、格差は常に進行し、その差はダイナミックに開いていくということだ。
三つ目は、極端に開きすぎた格差が、弦を切った弓のようにこわれる時がくるということである。
列強先進国と小国の格差は、いま現在、ますます進行しつつある。すわなち第二の段階にあるといえるだろう。
そして、開き過ぎた格差は、いつか必ずはじける。格差の崩壊である。
この三段階をまとめて格差社会というのだ。
そして、いま、第二段階の格差の進行は、すでに臨界点にあと少しというところまできているのではないか。

巨大なビル群が、幻のように消えて行く日は、そう遠くないと感じるのは幻想だろうか、妄想だろうか。
ブッダが語った言葉、「すべては必ず変わる」ということを念頭におきつつ、
ビルの谷間を歩けば、ビル風はひとしお強く骨身にしみるのだ。
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PROFILE

【写真:Mao】
Mao Sakaguchi

高校でアメリカへ渡り、大学卒業後NYへ。ファッション・音楽業界を経て日本へ帰国後すぐにH.P.FRANCEの一員となる。現在はWeb戦略とART Div.(アート事業部)を兼任し、Webとアートとの新しい付き合い方を提案中。